近年、コンピュータに関する技術が発達してきました。さまざまなものにコンピュータが組み込まれるようになり、高機能化したり、小型化したりしました。また、新しい技術のひとつにコンピュータをネットワークでつなぐというものがあり、インターネットはこの代表例です。これにより世界中のコンピュータがつながり、情報を手に入れることができるようになりました。

 このことによって、コンピュータはそれまでにあった新聞・ラジオ・テレビなどと同じ、情報の受け手のひとつになりました。次第に情報の発信も手軽にできるようになってきており、インターネットは今までのメディアとは違う存在になってきています。

 それは、自分が知りたい情報を探すことが簡単にできると言う点や、既存のメディアが取り扱わないような情報が探せる点などが挙げられます。これは大きなメリットではありますが、扱い方を間違えると大きなデメリットになることもあります。既存のメディアとインターネットにはもう一つ大きな違いとして、誰でもが情報発信者となれるので、信頼できない不正確な情報が非常に多いということがあげられます。

 また、もうひとつの流れとして携帯電話の普及と高機能化があります。平成23年6月末日時点での社団法人電気通信事業者協会の集計によると日本中で、1億2,500万台以上の携帯電話(PHSなどを含む)が契約されているとなっています。(詳しくは「社団法人電気通信事業者協会」へ:社団法人電気通信事業者協会のホームページが別ウィンドウで開きます。)また、平成20年度に文部科学省が実施した調査では、高校生で95.9%、中学生で45.9%、小学生で24.7%の児童・生徒が所有しているとの結果も出ています。(調査報告は「文部科学省」へ:文部科学省のホームページが別ウィンドウで開きます。)

 特に中高生の間では、携帯電話は電話としてよりもインターネットに接続するツールとしてよく利用されているというデータもあり、携帯電話もインターネットとの関係を無視することはできません。

  このような状況を踏まえ、インターネットや携帯電話について、特に保護者に読んでいただくことを中心に作成しています。

インターネット・携帯電話のメリットとデメリット

携帯電話を子どもに与えるにあたって

困ったときの相談先

インターネットにかかるトラブル・犯罪などの事例集

用語解説

本ホームページについて 

 インターネット・携帯電話のメリットとデメリット

 ここでは、インターネットや携帯電話のメリットとデメリットをそれぞれ記述していきますが、メリットとデメリットは表裏の関係にあるものが多くなっています。 

メリット

自分が知りたい情報を探すことが簡単にできる

 情報発信者が既存メディアだけでなく多数の人によるため、情報量が多く、検索機能を利用することで情報を探すことができる。また、一部のサイトでは質問・回答機能などもあり、他の利用者から回答をもらえることなどもある。 

自分が知らせたい情報を発信することが簡単にできる

 広く知らせたい情報がある場合に、既存メディアが取り上げることを待つ必要がなく、自ら発信することができる。

情報が速い

 情報の発信や入手が任意のため、情報の入手タイミングが速くなる。また、携帯電話などを利用する場合には場所も選ばないため、この点でも情報が速くなる。

 発信する側としても情報の発信手順が基本的には容易なため、素早く情報発信することができる。

デメリット

内容に問題のある情報が含まれる可能性がある

 情報発信者が多数の人によるため、情報の真偽や善悪などに問題があることがある。特に利用者が子どもの場合には、見せるべきでない情報が含まれていたり、意味が分からずに物品やサービスの購入をしてしまったりするなどトラブルに発展するケースもある。

自分が知らせた情報に問題があることがある

 自分が発信した情報に、法を犯すものが含まれていたり、他人の権利を侵すものが含まれていたりすることがある。場合によっては損害賠償責任が生じたり、処罰されたりすることがある。

情報が制限無くすばやく広がる

 情報の拡散が速いため、一度発信してしまうと情報の完全回収は極めて難しくなる。また、匿名性を利用して他人がさらに広めたり、同調したりすることで被害が拡大してしまうことがある。

利用者相互の交流がある

 掲示板やSNS・ブログ・プロフなどの機能を利用することで利用者同士の交流を図ることができるが、相手がなりすましをしているかケースや悪意を持っていることなどの確認をすることが困難なため、トラブルの原因となりやすい。また、違法行為の温床になるなどの問題もある。

 さらに文字だけのやりとりが主となるため、行き違いなどからトラブルになったり、発言内容が過激化したりするなどのトラブルもある。

ホームページやメールなどでなりすましなどの可能性がある

 ホームページやメールでの詐欺や個人情報の流出、またなりすましによる人間関係破壊などのトラブル発生がある。

利用者相互の交流ができる

 掲示板やSNS・ブログ・プロフなどの機能を利用することで利用者同士の交流を図ることができるため、既知の間柄でのコミュニケーションをとりやすい。また全く知らない人とも知り合うことが可能なため、コミュニケーションの輪を拡げることができる。これにより一方的な情報の発信ではなく、情報のやりとりができる。

携帯電話の場合には設定次第で位置情報を得ることができる

 最近の携帯電話にはGPS機能を有するものが多く、この種の携帯電話では電源が入っていて、位置情報提供の許可を行う設定をしている場合に、携帯電話の位置情報を得ることができる。

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携帯電話を子どもに与えるにあたって

 ここでは「携帯電話を子どもに使用させる場合にどのような点に留意すればいいのか」を中心に記述していきます。
 携帯電話を子どもに与える場合とはどのようなときでしょうか。大きく分けると、

  • 子どもの安全のため
  • 親が子どもと連絡をとる必要ができたため
  • 子どもから欲しいといわれたため

といった理由が多いのではないでしょうか。このときに考えてほしいことがあります。それは携帯電話が子どもの安全を守ることはないということです。子どもの居場所が分かることやすぐに連絡がつくということは、親に対して安心を与えてくれるだけではないでしょうか。しかも、この安心感はときに油断につながるので注意が必要です。

 しかし、携帯電話を子どもに持たせることが絶対いけないわけではありません。便利な道具ですので、利用したい気持ちもあるでしょう。

 子どもに道具を与えるときには何を考える必要があるでしょうか。たいていの場合、その道具を使用する必要があるのか、安全に使用できる能力があるのかを考えて与えることでしょう。例えば自転車や包丁を子どもに与えたり、使わせたりする場合に考えるようなことです。このような考え方は携帯電話を与えるときにも必要です。なぜなら携帯電話も自転車や包丁のように自分や他人を傷つける道具にもなり得るからです。

 特に子どもから欲しいといってきたケースではこの点をよく考え、子どもと話し合い、一定のルールの下で利用するのが望ましいと考えます。

 携帯電話を与える時に考えたり、話し合ったりするのに必要と考えられることを記述します。

携帯電話が提供するのは、親の安心だけです。

 最近の携帯電話の多くには、位置情報を提供する機能があることは事実です。しかし、電源が入っていなかったり、所持していなかったりする場合には正しい情報は得られません。また、所持するだけで安全を保障するものでもありません。この機能だけを目的として子どもに携帯電話を与えるのはあまり効果的とはいえません。

携帯電話の必要性を話し合いましょう。

 携帯電話が欲しいと子どもが意思表示したときは、親と子が真剣に話し合う絶好の機会と捉えてください。使う目的、理由をしっかり話し合って必要、不要を判断しましょう。

携帯電話を持つにふさわしい力を、子どもが身につけているか話し合いながら確認しましょう。

 携帯電話を持つために必要な力として以下の4つが考えられます。子どもがこれらを身につけているかを確認しましょう。

言葉の力

 大人にわかる言葉を使える。特に文章を書く力
 批判的な意見、反対意見を聞き入れる力

自己コントロールの力

 感情のまま行動しない。冷静になれるよう自己コントロールできる力
 テレビ・ゲーム・パソコンなどの使用時間を自分で制限できる力

責任能力

 金銭的、法律的、社会的な問題に対して子どもが責任を取る方法は、たった一つ、「保護者に相談する事」と自覚していること

約束を守る力

 決められた約束を守ることができる力

携帯電話の使い方のルールを親子で話し合って決め、守ってもらいましょう。

 自分の体や心を守るためにはどんなルールが必要か、親子で話し合って決めましょう。使用時間数、使用時間帯、用途を子どもがどのように考えているか聞いてみましょう。
 しかし、親子の間でルールについての意識のギャップが調査結果から見えてきています。(グラフ参照)ルールが守れないようでしたらそのわけを冷静に聞くように努めなければなりません。そして、ルールを破ることが常態化するようなことにならないように、早期にかつ適切に対応することが必要です。

決まりの有無

 ルールがあると答えた親と子どもの答えに開きがあることが分かります。ルールを決めることと同時に守ることの難しさが推測されます。
 また、小学生に比べると中学生の方が子どもとの意識ギャップが大きくなっていることがわかります。

利用の様子をあたたかく見守りましょう。

 子どもの携帯利用でどんな問題が起きても、未成年者の場合は保護者が全責任を負うことになります。

 安全な使い方をしているか、きちんと見守る必要があります。

 あらかじめ約束をしていれば、子どものメールをチェックする、サイト使用履歴を見るといったこともできます。

利用料金は保護者が全額支払いましょう。

 子どもが1円でもお金をだせば、自分のものとして自由に使う権利を得ます。
 そうなると、保護者が子どもを守ることが難しくなります。

 金銭感覚を自覚させるためなら、携帯電話の請求明細を子どもと一緒に見ながら「○千円分の価値のある使い方はどんなことなの」と子どもに聞いてみてください。

携帯電話に関する知識は子どもに聞いてみましょう。

 一般的には若い世代ほど携帯電話についての知識がある傾向にあります。このため、保護者の方が子どもの言うことをよく理解できないまま、押し切られて持たせてしまったり、持たせた後もきちんと見守ることができなかったりすることがあります。

 携帯電話の機能やサービス、言葉など、理解できないことは子どもに聞いてみましょう。
 理解できるまでしっかり聞いていけば、話の正確さ、子どもの考え方が良くわかります。

 いくら聞いても良く理解できないことは、子ども自身も十分理解してないことです。リスクがある情報だと考えましょう。

 そのときは、どうしたら正しく理解できるか、子どもと一緒に方法を模索すると良いでしょう。

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困ったときの相談先 

 新宮町のホームページではインターネットや携帯電話の利用に際して困った場合やその他の人権に関する相談機関を紹介しています。ひとくちに困った場合と言ってもさまざまな状況があると思います。そのため、相談機関もさまざまな場所を次の「新宮町役場ホームページ(相談窓口)」で紹介していますので、内容に応じて利用ください。

新宮町役場ホームページ(相談窓口)

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インターネットにかかるトラブル・犯罪などの事例集

 ここではインターネットや携帯電話の利用に際してトラブルになったケースを掲載するとともに、犯罪として検挙された事例についてリンクを貼っています。

インターネット・携帯電話依存症となった事例

中学2年生男子。ゲーム好きでネットゲームの世界では上級者だが、学校では特に目立たない子。
平日10時間、休日20時間以上ネットゲームにはまる。
朝になってもやめられず、学校を休むようになり、次第に不登校になる。
この状況を見かねた父親がインターネットを解約した。するとこれに逆上して部屋を破壊。
さらに母親に対して殴る、蹴るの暴行を加えたため、父親が取り押さえて病院に連れて行った。

警察によって検挙された事例

 次の「検挙事例」をクリックすると、警察庁が発表しているサイバー犯罪の統計のページが別ウィンドウで開きます。
 こちらのページにはサイバー犯罪の種別ごとにPDF形式のファイルが掲載されており、この中に検挙事例が掲載されています。

検挙事例(別ウインドウが開きます。)

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用語解説

GPS

グローバル・ポジショニング・システム(全地球測位システム)とは、米国によって運用される衛星測位システム(地球上の現在位置を測定するためのシステムのこと)を指す。

SNS

ソーシャルネットワーキングサイトとは、人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型のWebサイトのこと。友人・知人間のコミュニケーションを円滑にする手段や場を提供したり、趣味や嗜好、居住地域、出身校、あるいは「友人の友人」といったつながりを通じて新たな人間関係を構築する場を提供する、会員制のサービスのこと。

ブログ

「ウェブログ(weblog)」を略した言葉で「Web上に残される記録」というような意味を持ちます。ブログとは「継続して更新され続けるWebページ」。ブログの中には、高度な社会問題などを扱ったジャーナリスティックなものから、興味のあるニュースに独自の論評を加えるもの、個人的な日記やエッセイ、カメラつき携帯電話で撮った写真を載せたものなど、さまざまなテーマ、内容のものがある。

プロフ

プロフとは、主に携帯電話で利用されている、自分のプロフィールのページを作成できるサービスのこと。または、そのようなサービスを提供しているWebサイトのことである。「プロフ」とは「プロフィール」の略。

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本ホームページについて

 糟屋地区社会人権・同和教育担当者協議会は、福岡県糟屋地区の1市7町の社会人権・同和教育の担当者で構成する会です。ここでは毎年、さまざまなテーマで学習を進め、それぞれの自治体での人権教育・啓発に生かしています。

 近年、インターネットや携帯電話といった新しいツールを利用した人権侵害事例が多く発生するようになってきています。そこで、協議会ではこの問題をテーマに学習を進めてきました。ここで、その成果をどのようにして住民に還元するかを話し合った結果、通常の住民啓発に加え、ホームページにして公開することにしました。これは、この道具による人権侵害の被害者にも加害者にもならずに済むようにしたい。また、たとえ被害が出たとしても最小限にとどめたいとの思いからです。

 こうしたトラブルは正しい知識があれば、ある程度防止することができます。特に未成年に持たせる場合には、保護者も正しい知識を持つことでトラブルの防止の効果が期待できる上、会話が増加するなどの効果もあるかもしれません。

 このホームページでは、このような状況を踏まえ、インターネットや携帯電話について、特に保護者を中心として作成しています。

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